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海がすぐそこの半島部の小規模校に勤務。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 2016年に「教室『学び合い』フォーラムin宮城」を仲間と共に実施し、「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定、教育実践研究サークル「あすみの会」事務局。

それならそれで


 仮設商店街、「雄勝店こ屋街」が、今月で閉鎖されるのに伴いお気に入りのお店「洸洋」が閉店してしまうことになる。
 そういうこともあって、このところよく行ってお昼などを食べさせてもらっている。

 この日は、
(おそらく最後になるかなあ)、
と思ってその他に用事もあったので、昼休みに出かけた。

 注文したのは、「石巻焼きそば」。
 そこで旦那さんとちょっとおしゃべりをしながら、待つ。この時間も楽しい。旦那さんは雄勝法印神楽の神楽師でもあり時期によっては漁もする方。だから、今までにも神楽のことや海のこと、漁のこと、地域のよさと今の課題、等についてもたくさん教えてもらってきた。

 そういこうしていたら、後からお店に入ってきたのは、雄勝湾漁協の組合長さん。
立浜のアマモ調査の活動からお知り合いになった方。そこから、ホタテの耳つり作業も体験させてもらったりした。
 
「お、何してんの?」
と組合長さん。
 実は昨日、漁協にワカメのめかぶカッターを買いに行ったときにもお会いしお話できたから、2日連続になる。
(余談ですが、今年は、今までなかなかチャンスがなかったワカメ刈りの作業の、ほんの一部をある浜で見学できたり体験させてもらったりしたのです。今年の大きな収穫!)

 そしておしゃべり。そのときに
「なんだか、ホヤの水揚げも始めたところもあるみてえだなあ。」
みたいな話。
「へえ、この時期からもうホヤ、始まるんですね。」
「まあ、去年とらずに置いておいたものがあったから、4年ものってことだな…」
なんて話をちょこちょこと。

 そのまま、「石巻焼きそば」をごちそうさましてから、今度はお隣の雄勝硯生産販売共同組合に。お買い物。雄勝石のコースターとかマウスパッドとかストックがなくなったので購入をしに。
 そこで組合の方ともお会いしてちょっとおしゃべり。


 学校に戻ってからは、5月に行われる学校と地域の共同運動会に向けたミーティング。雄勝まちづくり協会の方々などと。


 1日、雄勝にいろんな立場の方々と話せる機会があった。そういうの、とても楽しい。新しい気付きがたくさんもらえるから。


 今年度は、今までにも増して地域をぶらぶらすることを心掛けていた。まさにぶらぶら。あまり明確な目的もなく、がつまり「ぶらぶら」ってこと。肩の力を抜いて、みたいなイメージ。


 ぶらぶらしながら、いろんなことにちょいと首を突っ込んできたから、地域のいろんな方々とお知り合いになった。出会う方々とちょっと立ち話ができる関係。それを雄勝地域のなかで広げてこられたことは、すごく大きかったなあ、と感じる。

 いろんな考え、いろんな立場の方々がいるのは当たり前。だから、新しい気付きが得られるともいえる。いろんな視点に気が付けるから。


 地域に実際に足を運ぶって実はそういうことなんだな。そこの空気を実際にすう、そこの人の思いや考えを雑談をしながら感じとろうとする、できれば一緒に考えたり。学校の教員がそうすることで、地域のいろんな方々をつなぐ、そんなことがよりやりやすくなるかもしれない。
 なぜなら、学校はそういうことができる場だから。「学ぶ」「学び合う」という共通言語を通して人と人とをつなぐ。
 ほら、教室と同じ。


 「学校は地域コミュニティの核になれる」という言葉を聞くことがある。


 教員が地域を歩くことで、いろんな気付きを得たり、すてきな方々に日々出会える。その知識や出会いを、子どもたちの学びに還元することもできる、楽しいしお得感満載。

 


 コロナ騒ぎで、残念な年度の終わり方になったと言えばなったんだけど、それじゃあその分、地域のいろんな大人とおしゃべりしたり、地域を探検したり、そんなふうにこの時間を有効に使っていけばいいかな。


 転んでもただでは起きない、を緩やかにやっていこう。

 

 それならそれで。

 

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