■ガイド
「時計つくりのジョニー」
「大きな振り子時計をつくる!」
と決めたジョニー、でもお父さん、お母さんを始め、多くの邪魔が入る。
「そんなバカなことを」
「何言ってんの!」
などと。
何度も邪魔が入る、やる気をくじこうとする。そのたびにがっかりするジョニーを支えたのは、たった一人のスザンヌ。
ジョニーがくじけそうな時にはそばにいて、声を掛ける。
あと一息で、時計が作れそう、というところまで来ても、また障害が発生。
スザンヌもアイデアでかじやのジョーと出会い一緒に部品をつくる、そして時計がようやくできあがる。
時計ができたらできたで、あれほどバカにしていた人たちが手のひらを返したように一目をおくようになるのも
(なるほど…)
だったけれど。
私が感じたポイントは以下。
〇ジョニーの「好き」からの出発
〇過去からのメッセージの受信(ジェーンおばさんからの本の贈り物に呼ばれる)
〇執拗な妨害、勇気くじき(近い人ほど「よかれ」と思い…もあったかもだが)
〇スザンヌの存在
〇だから何度も立ち上がるジョニー
〇自分ができること、できないこと
〇他者(かじやのジョー)への依存もできること、やれることは一緒にやること
〇かつての批判者も応援者に(結果が出てから、だけど)
〇ジョー・ジョニー・スザンヌの会社
〇「スザンヌは、一度も計算間違えをしませんでしたよ。」の締め
日和らないスザンヌが、ジョニーにとっての「ガイド」であった。
誰にでもガイドは必ずいるし、自分もまた誰かのガイドになれるってことでもあるな、と感じる。もちろんガイドに気付くためには、自身の思いやチャレンジが必要にもなってくるんだと思う。
自立していないとガイドにも気付けない、ってことでもあるな、と感じた絵本。
一方、自立していないと、ガイドにもなれない、ってことでもある。
「自立」とは?という問いが、また立つけど。