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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。社会教育士。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。https://note.com/bandai_gradation/

■「自分の中の古い地層」

■「自分の中の古い地層」

 

気になって仕方がなかった、というよりも、頭の中に

(なんか、ひっかかっている…)

(なんか、行かないと後で後悔しそう…)

って思いがあって、

(これはやはり行こう)

と決めました。

hachinohe-art-museum.jp

 

(ああ、来てよかった)

たくさんの、そして迫力のある、繊細な作品群を前にして素直にそう、思いました。

 

震災前、私にとっての実践の軸は「日記・作文」からの一枚文集。もう一つは、「生活版画」。どちらも、自分と自分を取り巻く生活や社会を見つめ、表現することを目指していました。「表現することで、よりよい社会を自分と他者とで創る」そんなイメージとそれらの実践を重ね合わせていたからです。

 

もちろん、そんなことは自分一人で考えてはじめた訳ではなくて、当時所属していた実践研究サークルの先輩教師の実践に大きな影響を受けたからです。先輩からの実践に学ぶ、そこでお互いに喧喧諤諤やって学び合う、批判し合う、そんなことをやっていた最後の世代じゃないかな、と思います。

 

一人の先輩は「生活綴り方」実践が軸。もう一人の先輩は「版画教育」と「文芸教育」。

(その二人から大きな影響をうけたんだよなあ)

と、眼前の作品を見ながら思い出すことができました。

 

私の「最も古い地層」にあたる部分。

あの二人に追いつきたくて、その実践を真似しながら試行錯誤をしていたのでした。

 

翻って今は。

どうだろう、自分の軸はこれだ、と言えるものがあるのか。

そこまで、自分が力を注いでいる、と思えることがあるのか。

 

そこが足りないじゃないか…と。

 

かつての大先輩たちは、実践の中に「教育者としての矜持」が確かにあったのだ、と、恥ずかしながら思い出した次第。

 

あまあまになっているな、自分。

もう一度、自分の軸、「古い地層」を掘り起こそうと思います。

 

そういう、機会になりました。

 

見入りました