そもそも比べないといけないのか?
と思うものがけっこうある気がする。
比べることができないものを、無理矢理比べようとするから、
それこそ個人の感覚でなんとでもなりそうな無理筋の「規準」がでてきたりする。
そうなってくると、見た目で分かりやすい、本来の目的とはずれた「基準」が生まれて、そこではじかれたりする。
例えば、字が雑とか紙が汚いとか、原稿用紙のここの使い方が違う、とかはみ出している、とか。
ずっと以前、あるレポートを出品した子がいた。体験レポートだから、教科書の該当ページを参考にしながら自分の活動や発見の写真も原稿の中に2、3枚切り貼りして仕上げていた。自分の体験を丁寧に振り返った、その子らしいすてきな作品だと私は感じていた。
しかし、その作品は審査会ではどうやら
「ほかの作品と違う」
からはじかれたらしい。読んでもらえなかったのかな…。
このことがどうこう、とは今は言わない、ずっと前のこと。
でも、比べなくてもいいこと、比べる必要のないことを無理に比べようとしてはいないのかな?それで、いろいろな「分かりやすい」もの差しをつくり、だんだんと「本当に大切にしたいこと」から遠ざかっていってしまう感覚が私にはある。
比べることで、競わせたり、優劣を付けることでやる気があがるとか、伸びるとか、そういうことが、やる気だったり成長を促す、と思うのかもしれない。
そういう側面も否定はしないけれど、それは本人がそれを望む場合じゃないのか?って思っている。
少なくても私は、
「こっちよりもこっちがいい。」
など、背景も分からず(これは結局『分かる』には至らないんだけど))簡単に決めることはしたくないな、と思った。