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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■石巻、いいよね。

  昨日は石巻教育カンファレンス。

 実行委員の一人に加えていただいて、数年になるが、あらためてこんな多様な方々とご一緒させてもらえる機会に恵まれていることを感謝したいなぁ、と感じます

(2) Facebook

 

 

 さて。

 

 いろいろと考えたことはあるのですが、いま端的に思うことは

石巻、なかなか熱いな…」

ってこと。

 ここに参加してくださる方は、(先週の「不登校シンポジウム」も含めて)、

石巻、もっとなんとかしたいなー」

「課題、山積みだな…」

という思いをもって居る方々が多いと思うのです。

 

 でも、これ自体、「石巻のつよみ」なのかもしれません。

 

 「つながる地域と学び」というテーマで、こんなにも多様な立場の方々が、それぞれの活動経験を持ち寄った上で、話す聴く、語り合う、場があること。そしてそれが何年も継続していることこそが、大きな「つよみ」。

 挨拶の中にもありましたが、石巻は震災で大きな被害を受けました。あれから13年。震災をきっかけに様々な方々が石巻地域に集まり、地元の人と共に、それこそ多様な活動を展開してきてくれました。それが様々な現場で今につながっています。

 今回のカンファレンスにしても、石巻に移住して、様々な現場でずっと活動をつないでくれている方々と石巻や宮城で生まれ育った方々の協働の成果。

 急に現状は変わらなかったとしても、確実に地盤は固まってきているな…ということを肌で感じることができる、そんな時間でした。

 

 会全体を通して、私が

(課題はここなんだな…)

と思ったのは、様々な場面で出てきた

「知らない」「分からない」「知っては、分かってはいても動けない」

ということ。

 これだけ、情報があふれ、気軽にアクセスできるようになっているのですけどね。情報があふれすぎて、どれをどう使っていいのか分からない、そんな感じなのでしょうか。

 

  「知ってはいるけど、動き出せるまでの関係性ができていない…」

 そんな言葉も,聴かれました。

 社会的課題はお金を出せば、求めるものが手に入る、そんな課題だけではないでしょう。もっと、人間的な何か。となれば、人と人とで一緒になんとかしよう、そう言う一歩が踏み出せる関係性が十分ではないのかな、と。一緒に一歩を踏み出す仲間がいることの安心感。

 

 いってみれば、「課題」は永遠に「解決」しないものでもあるかもしれませんね。そこじゃなくて、「困っているんだよね」「一緒に考えよう、やってみよう」そんなことが、小さくても繰り返しできたらいい。

 

 「解決」は目標であり、目的じゃないんだな…。解決することは大事だけど、その先もまたあるってこと。

 

 「活用できる知識、技能」

 それを支えるのは、人と人との温かな、顔が見える関係性。

 

 なんだ、なんだ?

 

 学校で「子どもたちに身に付けさせたい力」なんて言っているけど、大人も同じですね。

 

 夕方から始まった懇親会も実に楽しかった。様々な立場、年齢。ビジネス、医療、教育(小中高教員、教育行政)、商店、NPO団体、PTA、議員。年齢も学生さんから人生のベテランまで。

 その方々がフリー、フラットに。立食形式だから、自分の「席」はなく、あちらこちら、自分の行きたいように、居たいように、の時間。Funに。

 

 

 基調講演の森万喜子先生の言葉の中に

「脱昭和」「昭和99年じゃないんだから」

っていうのもありました。

 

 枠にとらわれず、軽やかにそこを乗り越えていきましょう。

「楽しい」は大事。

 

 充実の一日。とりあえず、雑感をいったんここに出しておきます。