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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■砂粒、砂浜

  今日は日直でして。

 それで、夕方校舎、校地内の巡視をしていました。時刻はそろそろ16時になろうか、とうころ。

 

 校舎のそれを終えて、体育館へ向かう屋外通路を歩いていたら、遠くに、今正に下校しようとしている6年生一人が目に入りました。

 

 下校バス待ちで、それまで玄関あたりで待機していたのでしょう。

 

 私は、遠くから、その子の背に向けて、大きな声で

「さよーーーならーーーー(^_^)」

と言って手を振りました。

 

 その子も気が付いてくれて、手を振り返してくれました。

 

 なんだか、幸せな気分にさせてもらいました。

 そして、

(結局、こういうことなんだよね…)

と思ったのでした。

 

 それは別に、私が「よい」とか「すばらしい」とか、そういう意味ではありません。だって、そんなことは、多分、うちの学校の先生だったら(気付いたら)そうするでしょうし。第一、難しいことではないですから。

 だから、そうじゃなくて、そんな遠くにいる子にも、挨拶をしたくなる、そしてそれに挨拶を返してくれる、そんなこれまでがあることなんだと思ったのです。

 

 特に先進的な取り組みとか、横文字で書かれるような手法とか、そんな実践ではないけれど、一人ひとりのこんな小さな一言とか、どうかすると言葉にもならないようなリアクションだとかで、「学校」ってつくられているんだろうな…と感じたのです。

 

 そうそう、子どもたちも含めた、保護者や地域の方々も含めた一人ひとりが、そんな小さなことを重ねていくこと。

 

 砂浜の砂粒みたいなものだけど、それが集まると、きれいな砂浜になるみたいなもんだな。