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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

卒業式

 

 無事に卒業式ができてよかったなあ、と思います。
そして、いい卒業式だったなあ、と思います。

 お世話になっている地域の方々にお越しいただくことができなかった、ということはありますが。

 

 今回のコロナウィルス感染予防のための臨時休業措置。卒業式への影響はもちろんありました。

 在校生と卒業生が一緒に卒業式をつくるプロセスとか、卒業式の練習とか。来賓の方々をご招待できなかったこととか。
 いろんな事前の準備ができませんでした。そのために、臨時休校が決まった当初、最初の1週間くらいはいろんな不安が、いろんなところでありました。教員も卒業生も。準備していた「6年生を送る会」ができなくてがっかりした在校生とか。


 小中併設校である本校は、小学校の卒業式に先立って中学校の卒業式が行われました。中学生だからかもしれませんが、ほとんどぶっつけ本番だったにも関わらず、いつもの年と変わらない感じで、卒業式を行い、
(ああ、こんな中でも子どもたちはしっかりやれるものだ)
と感じました。そして、例年のノーマルなやり方でできなかった分、いつもと違った趣向もそこに入りこんで行える(行わざるを得ず?)隙間もできたりして、今までにとらわれず状況に合わせたやり方を模索する、そんな機会にもなった気がします。


 そこからの小学校の卒業式。3月上旬から始めようとしていた卒業式の全体練習は全くしていません。通常通り「6年生を送る会」を行い、そこをスタートにして
「さあ、これからみんなで卒業式をつくっていこうね。」
のプロセスもなし。

 そんな中での、
「一番大事にしないといけないもの、を大事にしよう」
「できることに絞って、一生懸命やろう」
でした。


 卒業証書を手渡す、受け取る、見守る。
式辞や祝辞も、目の前の卒業生に向けてダイレクトに伝える…
 卒業生は、自分の言葉でメッセージを伝え、みんなそれを受け取る…


 終わってみれば、今まで卒業生も含めてみんなでやってきたことが、そのままそこにあるって感じでした。
 卒業式の練習はできなかったかもしれませんが、卒業の練習はしてきたんだよね、結局。そんなことを思ったりしました。

 だから、単純に練習は必要ないとか、必要とか、そんな言い切ることもできないなあ、と思いました。

 今回は、卒業式ができるのかどうなのか、からのスタート。「当たり前」について考えざるを得ない状況になったともいえます。
 「当たり前」に感謝しつつ、当たり前をみんなでつくっていく、そんなことができたらいいな、と思いました。

 個性豊かな3人が、笑ったり時々もめたりしながらここまで頑張ってきた、そんな姿が垣間見られる卒業式になりました。

 卒業式が終わってからの、子どもたち主催の「6年生を送る会」もまたよかった。


   
 おめでとうございます。

 

 

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