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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■今を見ながら、10年後もイメージする

 ■今を見ながら、10年後もイメージする

 

 どうしても、「今ここ」を見ます。そして、それがすっごく大事だとも思います。

 しかし、「今ここだけ」だと、やっぱり進路が定まりません。
 

 先日、あるミーティングで
「震災から10年が経った。10年という数に意味はそれほどないけれど、この先10年の石巻をみんなでどう創るか、2030年を1つの目標としてどんな状態をイメージするかは大切だと思う。」
「震災を契機に、石巻には他方からユニークで優秀な方々が集まってくれている。そして今でも市内各所で活躍してくれている。その意味も考えながらこれからを考えていかないと。」


 どんなまちにしたいのか。

 

 「ひとりひとりが多彩に煌めき共に歩むまち」(石巻市第二次総合計画「将来像」)

https://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10181000/03_keikakugaiyou1125.pdf


 私も運良く、この総合計画を作成する市民ワークショップのメンバーとして参加させていただいたので、これには、やっぱり責任がある。この言葉に至るまでの、様々な市民の方々の思いや意見、現状認識も拝聴してきた。だから、この文言が示す具体的な背景もある程度知っている。


 私は、学校現場だから、学校現場の中で、「ひとりひとりが多彩に煌めき共に歩む『学校・学級』」をイメージする。そして、その先に、学区である地域。

 「ひとりひとり」って?
 「多彩に煌めく」って?
 「共に歩む」って?

 そういうことを考えながら目の前の子どもたちを見たいと思っています。
 いいな、と思うこともあれば、ああこれはいかんな…となってしまうことももちろんあるんですが、その都度その都度できる修正をしつつの毎日を、小さくも続ける、そんな感じです。
 
 
 「今ここ」は自分ができる半径5メートルの範囲。
 そうなんですが、夢中になって(時に余裕を失って)「今ここ」だけになってしまうと、たちまち独りよがりになります。その場しのぎになったり。


 それを立ち戻らせてくれるのは、私にとっては、学校関係者以外の異業種異分野方から学ぶ場。先ほどの市民ワークショップもですが、学校の中にだけいては見えない社会の現実(希望も、厳しい現状も両方)がたくさんあることに気が付かされます。

 子どもたちがやがて出て行き、活躍する社会。
 
 共に生き、学ぶ体験を教室や学校でたくさんの試行錯誤を安心して繰り返すことができる時間と場を保障し「今とこれからを幸せにする力」を獲得できるようにするのが、私の学校教員としての「石巻市総合計画(将来像)」へのコミットの仕方なんだな…とあらためて考えたりしました。

 そして、異業種異分野の方々と学び合う中で、
「仕事は違っても、やっていることは同じだねー、ははは」
なんて聴き合う、話し合う、そんな毎日がちゃんとある(まだ小さい範囲だけど)のは幸せなことです。

 

 あらためて多くの方々に感謝です。

 

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