学期末。
個人的にも組織的にも、一旦振り返るのにいい時期かと思います。
その際に、私は、やっぱり「抽象的なことば」にとどまることを大切にしたいなあ、と思っています。
「○○について」「何をしたか」「どうだったか」などと、具体的な事柄について考える方が、分かりやすいし楽なんだとは思うのですが。
でも、学校教育目標にある言葉とか、そういう大きい抽象的な概念に向きあって、
(どうだったかな?)
と考えてみたいよね、と思います。そしてそれを、職場の仲間と共有したいと思っています。
「抽象的なことば」にとどまる、って言い方をしたんですが、詳しく言うと、「抽象的なことばにとどまりながら、具体的なできごごとのつながりを探る」みたいな感じになるでしょうか。抽象と具体の行き来をする。
「効率的」なのがよい、とされる昨今において、この「抽象にとどまる」作業はある意味「めんどうくさい」と他者には感じられるかもしれません。分かりづらいが故に、そこに対話が必要になるから。すっきりしないこともあるし、もやもやもうまれるかもしれません。超具体的に「これこれができた」「できなかった」、もしくは「この項目は評価4.0だったのでよし」なんてしたほうが、やっぱり「楽」に感じるかもしれません。
でもねー。
唯一の「正解」のない私たちのしごと。ある意味、「めんどういくさい」ことを、考えて言葉にしてお互いに伝え合い聴き合いたい。
例えば学校教育目標みたいな抽象度の高い言葉と今学期の具体的なあれこれをつなげてお互いに話す、そんな時間を大切にしたいな、と思います。学校教育目標が生まれた背景にも、必ず具体的なあれこれがあったはず。そこに思いを馳せることも大事にしたいですし。
子どもたちに求めていることを、当然私たちも。
もしかするとめんどうくさくて「非効率」と感じることも、1年を通して考えると、本当の意味での「効率化」につながって行くんじゃないか、そうなるようにプロセスをつくっていきたいな、と思うのです。