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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。社会教育士。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。https://note.com/bandai_gradation/

■お互いにエンパワメントし合う

■お互いにエンパワメントし合う

 

 今日は、なんか、とても嬉しい気持ちになりました。

 

 ずっとお世話になっていた、石巻市雄勝

 震災以後、その地でボランティアにも入りながら、そこから今でも地域の方々と共に様々な場をつくっているFさんからのお誘いの会でした。

 

 「住民さん他に、ホワイトボード・ミーティング®を体験してもらう機会をつくりたいんだけど」

と提案をもらったところからの始まり。

 

 Fさんの大きな強みは、音楽、歌。これまでもずっとギターを抱えて地域を回りながら、地元住民さんとの交流を丁寧に続けてこられている、そんなすてきな方です。

 だから、

「じゃあ、ホワイトボード・ミーティング®×歌、ってことで、参加者の方々の思いやエピソードをもとにその場で『ふるさとのうた』をつくることにしよう!」

となったのでした。

 

ご参加の方々は、みなさん、ホワイトボード・ミーティング®は初めての方ばかりだし、地域柄年齢層も高め。その中には、私が雄勝小時代の保護者の方もいれば、当時のクラスの子もいたり。

「今日は、これ、何の会なの?」

という、Fさんに誘われたから来てみた方もいたりして、けっこうなカオス笑。

 

(さて、どうなるかなー)

と思いスタートしましたが、ふるさと雄勝への思いを出し合う企画会議では、それぞれから出てくるエピソードに聞き入ってしまいました。

 今の、震災前の、子どものころの…ふるさと雄勝のことを聴き合うそんな時間。

「自分がこんなことを思ったいたんだ…って気が付かされるな…」

「震災のことまで話すと思わなかったけどね」

「やっぱり、ここにかえって来たいんだよね。」

 

それぞれの物語は違っても、同じ雄勝で過ごしてきた者同士のやりとりなのかもしれません。

ホワイトボード上に書き出された、そんな物語を、Fさんが見ながら

「うーん、一人ずつ曲になりそうですよね…」

と言いながら、ギターで試し弾きをしながら書き記したサビの歌詞は。

 

 

おかえり

うまれた まち

わたしが そだったまち

たすあって いきていけたら いいのにな

 

 

Fさんが、それをメロディ付きで歌ってくれます、私たちも一緒に。

 

その場にいた人たちだけが、きっと感じられる そんな空気。

この短いフレーズに、ホワイトボードに書き出されたエピソードがぎゅっと、溶け込んでいるなあ、そんなことを感じることができました。

 

「今日は、なんだか分からずに来たんだけど笑、なんか、みんなとこうして話せて、そして歌までできて、よかった!」

とにこにこ話してくださる方々に、私もエンパワメントされました。

 

参加してくださった方を、私たちもエンパワメントできたのかもしれません。

 

お互いにエンパワメントし合う、そんな場をつくる。

ああ、そういうことだなあ、と感じました。

 

ああ、ここ雄勝でやれて、よかったなあ、と私も感じました。Fさん、ありがとう。

 

雄勝の海