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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■ブラ「ひと、もの、こと」磐梯

 ■ブラ「ひと、もの、こと」磐梯

 

 磐梯町教育再デザインセンター(仲間内での仮称 グラデーションセンター)勤務、2週目。

 

 当たり前のように学校に行って、子どもたちと、あーだこーだやりとりしながら笑う、そんな生活ではない毎日ってどんな感じなんだろう?と思っていたけれど。

 

 

 これまでの2週間は、大きく分けて2つ。

 1つは、「磐梯の教育再デザイン構想答申書」を受けて、それを具体化するための構想案を、センターメンバーで繰り返し対話しながらよりイメージを深めていく作業。これをほぼ毎日たっぷりと。

https://bandai.fcs.ed.jp/wysiwyg/file/download/6/33644

 

 言葉にあることのイメージを出し合い、共有し、「絵」にしていく作業。楽しい。

 

 

 もう1つは、町の「ひと、もの、こと」を知ること。小学校や中学校に訪問させていただいて、校長先生方からお話を伺ったり、出会った町の方々とおしゃべりしたり。そして、様々な人と接しながら、思いや考えを受け取るところから。後半は、入学式、始業式が終わった子どもたちと少し会話したり一緒に歩いたりする機会もいただきました。「まちの人それぞれの幸せな今とこれから」を一緒につくるプロセスごと楽しめるといいな、と思います。だからこそ、多くの方々のお話を聴きながら、それぞれがしたいこと、できること、やれたらいいこと、困っていること、課題に感じていることを尋ねてみたいな。

 

 来週は、小学校の職員会議にも参加させていただけます。楽しみです。

 

 

 

「多様性と包摂性があたりまえにある世界を子どもと大人でつくる
ー0才から15才の連続した成長に寄り添い子どもと大人が共に歩む場づくりー」

 

 これが答申のテーマ。

 壮大で大きなテーマ、とも言えますし、それぞれの人がありのままの自分や他者を、普通に大切にできる環境や関係性があれば、あたりまえにそこにあるものとも言えるかもしれません。

 

 短い期間ですが、私が出会った磐梯の方々はみな優しい。

 

 だから、もっともっと磐梯町の方々のことが知りたいし、お話を伺ってみたいし、子どもたちともたくさん話してみたい。できたら学習にも、できることがあったらお手伝いできるといいな、とも思います。

 

 

 ブラ「ひと、もの、こと」磐梯。

 

※3日間助っ人で行った、新1年生の下校補助。

「あ!ももちゃん来た!」

 

 ちょっと違うけど、一部の子には、認識はしてもらえるようになりました。

 

オオイヌノフグリの、この「あお」がすき。

 

■「知らないことだらけ」からスタートできるよさ

■「知らないことだらけ」からスタートできるよさ

 

 午前中は、「地域学校協働活動ハンドブック」「地域学校協働活動 地域と学校をつなぐコーディネーター応援BOOK」そして、磐梯町郷土教育副読本「わたしたちのきょう土 磐梯町」を並べて、あっちを読んだりこっちを読んだり。そして、気付いたことをメモしたり。贅沢な時間。

 

 「お?もうすぐ11時になるなー」

って頃に、またまたセンターの仲間と一緒に、近隣の小学校へ。昨日の続きの、1年生の下校付き添い。

「あー、ももちゃんきた~!」

「もっちゃんでしょー」

なんて、わいわい迎えてくれるも案外うれしい笑。

 

 今日は、先日より、大所帯で10人以上の1年生と歩いて15分?(1年生の足で)の児童館へ。またなた今日も何人かの1年生の名前を覚えることができました。

 

 センターに戻って、午前の続き。

 

 地域学校協働活動。大元の理念・目的。それに付随する重点事項や組織、運営に関すること。そこから学ぶことはもちろん多い。今日はまた1年生何人かとおしゃべりして、時々手をつないで歩いて、ああだこうだとやりとりする、そんな出来事とつなげて考えていくことなんだよな、とあらためて感じます。

 

 鳥の目、虫の目、っていうのかな。

 

 まだまだ地域の子どもたちのことはほとんど知らない。でも、こうして少しずつ一緒に過ごす時間も増えてきたし、これからも増えて行くだろうと思います。町のこともまだほとんど知りません。

 

 知らないことだらけ。そこからスタートできるのもよい。

 

「知りたい」と思う、そこから。

そういえば、昨年も子どもたちに

「分かんない?それが面白いんだね~」

なんて言っていたけど、まさに自分も今、そう笑。

 

 これから出会う、多くの子どもたちや先生方、地域の方々から教えてもらうことを通して、それが自然と「地域学校協働活動」の理念に重なって行くような、そんなこれからになっていくようにしたい。

 

 

芽吹く寸前の木が好き

 

 

■久しぶりの、この感覚

 近隣の小学校の1年生を、近くの児童館に連れて行く、そんな日でした。

 というのも。

 

 この時期の1年生は、入学直後ということもあり、午前で下校するそう。それで、午後からは近くの児童館に行くそうなんですが、どこも人手不足のようで、いよいよ困って当センターにヘルプが来たのでした。

 

 もちろん、困ったときはお互い様、です。

 センターの2人で、小学校へ。

 

 実は、4月に入って、子どもたちと直接会話したりするのは、はじめて!

 ひさーしぶりに、子どもと話した~そんな嬉しい感覚。

 

 小学校から、児童館まで徒歩で10分少々。車道を一列になって歩きながら、子どもたちは

「児童館についたら、お弁当なの!」

「今日のお弁当はね、○○なんだー」

「私のお兄ちゃんは、○○っていうんだけどー」

「私のお兄ちゃんは、△△!」

 

 話が止まりません。だから私は

「へー、そうななんだー」

「いいね~」

とか言いながら、ずっと聞いている感じ笑。

 

 

 そうやって歩いていたら、

「ねえ、なんて名前?」

って聞かれたから、

「ん?もっちゃん。」

って言ったら、

「ももちゃん~♪」

だって。

 

「ちゃうちゃう。『もっちゃん』!」

というと、また

「ももちゃん♪きゃはは」

だって笑。

 

 

 なんか、久しぶりに、こんな会話ができて楽しかったなー。

 

 もっちゃんでも、ももちゃんでも、まあ、どっちでもいい笑。

 

 前任校の子たちも、元気でやっているかな?

 そんなことも思いました。

 

 

水仙のきいろに 春を感じます。



 

 

 

■特別な日、4月8日

■特別な日、4月8日

 

 4月8日。

 

 この日は、長い間、私にとっては特別な日でした。

 ちょっと高揚感と緊張感が入り交じる、そんな日。

 

 新学期のスタート、学校にとっては実質的な新年度のスタートだからです。

 

 しかし、今年の4月8日は私は、わりと「ふつう」に迎えました。それに気が付いた時が、今までで一番、

(あれ?そっか、もう学校の教員じゃないのか…)

って思った瞬間だったかもしれません。

 

 でも、でも、それとはまた別に、やっぱり特別な日になりました。

 

 

 

 磐梯町の「教育再デザインセンター」というところが私の新しい居場所です。そこで、「まちづくりの基本理念:『自分たちの子や孫が暮らし続けたい魅力あるまちづくり』」を、町の教育サイドから取り組む、そんな役割です。

 

 壮大ですが、夢があります。

 

もちろん、それは、誰かだけががんばって実現することはできないことです。

そして、それにはきっと「完成」「完了」とか「正解」もないでしょう。

 

 多くの方々と一緒に。

 多くの方々どうしで対話を重ね、試行錯誤を繰り返し、また対話し…。

 

 

磐梯町、なかなかいいよね!もちろん完璧じゃないけどさ、でも、けっこういいよ!

な?」

って町の人々が顔を見合わせて、

「んだなー」

って言い合えている、それがゴール(仮)かなと思います。

 

 もちろん、磐梯町のことをまるで知らない私が言うのも変なことは分かっているんです。今でも、そう感じる人も多いことでしょう。

 それは、「磐梯町」が「石巻市」でもそれは同じことで。

 

 それぞれが、自分が暮らすそのコミュニティが

「なかなかいいよ」

って言えること、そこってとても大切な気がします。どちらがいいとかでなくて、どちらもいいよね、そんな感じ?競争することではありませんから。

 

 これって学校でも同じで、

「1組より2組のほうがいい!」ではないし、「6年より5年がいい!」でもありません。もちろん「A君よりB君がいい」でもない。

 どの子も、その子らしく元気で学び続けていればOK。

 

 きれい事かもしれませんが、「いいコミュニティをみんなでつくる。どこもいいコミュニティにみんなでする」ってことじゃないかと思います。そして、その「きれい事」を「きれい事」って分かっていてもみんなで楽しく本気で目指す、そんなことじゃないかなあ、と思っています。

 

 学校でも、担任の役割って最後はそこですから。

 校長先生も同じ。

 

 

 

 さて、本日の再デザインセンター。大判のホワイトボードも2枚設置され、いよいよ本格稼働でした。

 ホワイトボードを前に、たっぷり2時間、メンバーであれこれ対話と協議と議論を重ね、時々

「あ!そっか!」

と興奮し、時々、

「あははは!」

と笑い、それこそエピソードを語り合い、知恵を出し合いました。

 

 実に楽しく充実した時間。

 

 

 きっと町の中に、そんな場は至る所に当たり前のようにあるはずです。

 そして、未来の町の創り手になる子どもたちが元気であれば、町も元気になるでしょう。

 

 言って見れば

「どんな学級、どんな学校だといいかな?」

「どんな町、どんな社会、どんな世界だといいかな?どう思う?」

そんな問いから出発して、みんなで

「では、こうしてみようか。」

「そうだね」

を楽しく繰り返していければいいのかな。

 

 

 まずは、一つの点として、それをセンターのメンバーがつくるコミュニティで。

 そして、まず共に活動してくださる方々と一緒に対話して相談しながらつくるコミュニティで。

 

 そんなスタートをした、そんな気持ちを高められた「特別な日」、4月8日。

 

 

 

 

■からだが ゆるむ

 ■からだが ゆるむ

 

 約1週間ぶりに石巻地区に戻ってきました。

 軽トラ(ほや号)で磐梯に言っていたので、もう一台の相棒(シビック)を取りに来たのでした。

 

 磐梯では、職場まで歩いてもいける距離ですから、本当言うと2台も必要ないんですけどね。でも、やっぱり乗り物にのってあちらこちらブラブラ出かけるのは、やっぱり大切にしたいので。

 

 なじみの道を通り、風景をみて、海を見ると、やはり

(おお、かえってきたなー)

って気分になります。たった1週間ぶりなのにね。

 

 この空気感に、ほっとします。

 

 漁港にも行ってみて、潮の香りやウミネコのこえを聞くと、からだがゆるむ、そんな感じがします。

 

 また明日は磐梯町に戻り、磐梯山にご挨拶することになります。あちらで過ごすうちに、その風景、空気にもまた馴染んでいくんだろうなあ、と思います。

 

 海と山、で最強だな、と思います。

 

 

 

 

 

 

■お疲れ様です!

 新しい環境、職場での1週間。

 

 いやあ、けっこう疲れたといえば疲れたかなーと思う。

 いろんなことに対して、自分があまりにも情報をもっていないので、なんだかんだ言っても

(ん?これはどういうことだ?)

(何が進んでいるんだ?)

(ここはどういうルールでことが進んでいるんだ?)

と、それはそれで神経を使っているところもあるので。

 

 とはいえ、職場のメンバーと、なんだかんだ話したり聴いたり、冗談を言い合ったりしながら毎日笑えるのは、ほんといい。

 

 部屋の環境作りから始まった今週だったけれど、1週間経って、訪れてくれる方もだんだん増えてきた。円卓に集って一緒にミーティングをした人も、10人を超えたかな、と思う。その中には、階下の教育課の方々以外にも、別棟別部署の役場の方だったり保護者の方だったり、業者の方だったりとちょっとずつ「ごちゃまぜ」序章、な感じになっている。

 

 こんなふうに、ごちゃ混ぜになりながら、

「どうする?どうなるといい?」

「こうしようか?こうしてみようか?」

が動き出すといいな、と思う。

 

 世の中の多くの人も、きっと、今週はお疲れだろうな、と思う。

 

 学校の先生たちも、新学期準備で、きっと大忙しの今週だったろうな、と想像できます。

 

 みなさん、お疲れ様です!

 

 

 

■公民館、なんだ、この場所は

■公民館、なんだ、この場所は

 

 今日、ある方に自分の勤務先の住所を打ち込んでいたときのこと。

「磐梯中央公民館…」

 

 あ?公民館、なんだ、この場所は…と気が付きました。

 

 近年、

(教員を退職したら、学校の職員室に席がある、そんな公民館職員になれたらいいなあ…)

(そこで、地域のなかで学ぶ子どもたちや、それを支える先生方のお手伝い、サポートができたら最高だよなあ…)

と思っていたのでした。

 

 半年前には、予想もしていなかった、退職の選択も

(ん?なんか面白そうだぞ…)

という、直感に誘われたもの。

 あまり深く考えもせず、「流れてきたモモ」に

(これは今しかないな…)

と思って飛びついた、そんな感じだったのです。

 

 でも。

 

 今こうして、「磐梯中央公民館」と勤務先の住所を打ち込んでいたら、

(ああ…)

と思うのでありました。

 

 石巻地区でそういう立場なら、それまでに関わった方々との基盤がある程度ありますが、ここ福島磐梯町では、それはほぼ0。言って見れば、アウェイ、からのスタートかもしれません。「外部から入ってきた人」だから。

 

 今までとは、全く異なる立場。

 

 それでも、ここ数日で町のかた数人とおしゃべりしたり、地域の学校2校ほどにお邪魔したりしながら、たくさんのお話を聴くことができました。そして、ほんの僅かですが、この辺りのことや背景、出来事が少しずつ

(なるほど、そういうことか、そういうことかも)

と感じられるようになってきました。

 まだ、ちょっとですけどね、

 

 公民館×学校教育

 

 

 自分が進みたい、進んでみたい方向に舵を切れている、そんな幸せ感を感じつつ、この町の役に立てるように、一歩一歩やってみたいな、そう思える今日でした。

 

 そして、ここで学んだことを、かつてお世話になった地域に還元できたら、もう最高だな、と思うのです。