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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

分かる分からない分かる分からない…

■分かる分からない分かる分からない…

 算数では、教科書を主に使いながら自分チャレンジの時間。

 読みながら、練習問題に取り組み、分からないところできないところにぶつかれば、ヘルプを誰かに出す、シンプルに言えばそんな感じ。

 「まずは自分からヘルプを出せることだよ。」
「自分から何かしらのアクションを起こす、教科書を読み直す、誰かに尋ねる、解答を確認してそこからもう一度考える、自分で『これがいい』と思うやり方をまず試してみよう。」
「お節介は必要ないとは思うけど、『困っているときにはいつでも声をかけてね』っていうメッセージは友だちに届けていたほうがいいとは思うよ。お互い様だからね。」

 いわゆる「得意」な子だって、自分のチャレンジをしていれば「分からない」に必ずぶつかる。その時にその子がどうしているか、その姿こそよきモデル。

 「うー、わかんねー、これどうしたらいいんだ?」
って、悩みつつそれでも楽しんでいる感じは、自分が「苦手」だと思って自信を持てずにいる子にとっても、
(なんだ、分からない、はそれはそれでいいんだ…)
(どうやって、そこを乗り越えようとしているか、そういうことなんだな)
ってことを感じるいい機会。

 教師が何かを教える「だけ」の学びが多くなってくると、だんだん、教師の物差しにどのくらい合わせることができるか(できたとか、できない、とか)に意識が偏ってくるようになるんじゃないかな、と感じている。

 「よし、そろそろテストプリントに挑戦してみようかな…」
「どこができて、どこがまだ分かっていないか確かめてみよう」
「うーん、ここがまだできないんだなあ、次の時間はここをやってみないとなー」

 そんな感じで、自分の中に自分の評価軸ができるように、授業の中で子どもたちに預けるところは預けていかないとな、と思っている。

 「そんなすぐには、できる、ようになんてならないに決まってんじゃん笑。すぐにできるようにならないからオモシロイってこともあるよね。」
「でも、ずっと『できない』に向き合い続けるのは、けっこう『強く』なっていないときつくて、くじけちゃうよね。だからさ、困ったら誰かに相談していいんだよ。そうしているうちに必ず、少しずつ『強く』なっていくから。筋トレみたいなもんでしょ笑」

 分かる分からない分かる分からない…。
 できるできないできるできない…。


 そんな繰り返しなんだな、それでいいんだーって分かってもらえればいいな、と思っています。

 算数でも国語でも体育でも、みんな同じだな。

 

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