次の場所へ行こう

本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。社会教育士。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。https://note.com/bandai_gradation/

「~たい」から始め「たい」

■「~たい」から始め「たい」(^^)

 やりたいことを、まずは小さく始めてみる。それを次、次とつなげていく、そんなことを大切にしたいなあ、と思う。

 
 〇くん。「おべんきょう」は、まだまだこれからがんばらないといけないところはあるんだけど、とにかく行動を起こす、起こしたい。それが強み。

 いわゆる「学校」はそういう予期できない「動き」は案外「規制」を掛けちゃうことが多いんですが、幸い勤務校は極小規模なんで、そういうこともあまりありません。

 さて、〇君。学校浜(学校の校庭の下がすぐ砂浜)にいく度に、流木を持ってきます。
「これって■■みたいですよねえー」
なんていうので、
「んだな~!」
なんて話しているうちに、色を付けたいなんて話に。

「面白い!」
って思って、図工の時間の傍らに彼はその作業。そんなこんなで、今まで彼なりの試作品が数点。

 この間は
「せんせ、万年筆っておもしろいですよねー」
なんて言い出して、
(なんで万年筆?)
って聞いてみたら、どうも万年筆で入らすとを描いている人の情報が入ったようで、それで興味を持ったようでした。
 それで、今は使っていない万年筆を持ってきて〇君に使ってもらっているうちに、今度は
「せんせ、流木で万年筆つくりたいっす!」

 なぬ!?

そうこうしているうちに、設計図まで描いているので、
(流木で万年筆って、できないでしょー!?)
とは思ったけど、
(ま、やってみるだけやってみていいかー)
と思ったので、また学校浜に流木拾い。

 ナイフで流木を削り削りして(以前、クラスでナイフで鉛筆削り練習、とか数回していたから)、またパーツを着けたりしながら、完成。

 できあがったものは、はしペンみたいなものではありますが、とりあえず形になったということ。

「いやあ、せんせ、これ書けますよ~」
と〇君にとっては、やっぱり「完成」だったみたい。


 どうも、「万年筆」っていうと、私なんかは、いわゆる万年筆、を思い浮かべて
「それ、できないよ」
「無理無理」
とか言いそうになるけど、そりゃあ、いきなり製品になるような、何十年も生きてきた大人がイメージする「もの」なんてできないのは当たり前。でもそれって反対に考えれば、大人の固まったイメージのなかの「もの」でしかないのかもしれません。


 やりたいな~、できたらいいよな~、をまずは小さく初めてみる。子どもにとっては小さく、ではないかも知れないけど、とにかくやってみる。

 うまくいかなくたっていいから、
「こんどはどうする?」
につながっていけばいいんだな~。


 そんなことを教室でやっていると、他の子も
「私はこれしたいんだよな~」
が出てくるようになるよね。きっと。

 私が期待しているのは、子どもたちの、そういう「~たい!」なんだな。


 今度は、クラスでお試し「みんなの“やりたい、やれたらいいな”チャレンジ100表」でもつくろうと思っています。

 全部できなくてもいいのです。書いておけば「いつか」できるかもしれないから。
 そういうわくわくもストックしておきたい、そういうスタンスを子どもたちと一緒に楽しんでいきたいんですよね。

 

 

 

f:id:motoryou:20190727131656j:plain