■夢を語る人、語れる人、それが「リーダー」かも
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異業種、異分野から学ぶ、が私の近年の柱の1つ。
今回は、注目していた南三陸町のかき漁師の方からの学び。
震災で大きな被害を受けた、南三陸町戸倉のかき養殖。
かつての過密気味の養殖を一新し、「持続可能」な漁業を目指した取組。
養殖筏をかつての1/3に減らし品質と生産性の向上を図る。
「減らす」というのはなかなか難しい。まして漁師さんにとって「漁獲が減るかもしれない」選択をすることは難しい。「今までと大きく考え方も方法も変える」ことになる。
当初は漁師仲間の9割近くが提案に反対したという。
それなのに、変える、変えた「静かなパワー」を想像した時間だった。
「文化を変える」、そういうことだったんだと思う。
9割もの反対をうけて、そこからどうやって理解と協力を得ていったのだろう。
それは、もちろん一言では言い表せないことであるに違いない。これをしたから、あれをしたから、ではなくて
「もう、こうしないといけない」
「こうするほうがいい。」
「ここを目指そう」
などなど、後藤さんの覚悟と信念をもとに、小さなことも大きなことも積み上げていったのではないかな、と想像する。
「最後は、自分たちが決めた、ということが大きかったかな」
「自分たちで決めたから、自分たちで守れた。」
と。
今ではASC認証もとり、若い漁師さんが後継者として活躍している南三陸。
https://www.wwf.or.jp/activities/activity/8.html
「仕事へ『誇り』を取り戻し、後継者が闊歩する港の姿を実現したい。」
「次の世代に安心して渡せる漁業を。」
後藤さんの言葉の1つ1つにしびれる時間だった。
「一番大事なのは、自分たちで決めること。うまくいかないことがあっても納得できるように。本当にうまくいくまでには、必ず行き詰まるときがある。だから、そこを乗り越えるためにも、自分たちで決める、が大切。」
夢を語る、語る夢を現実に近づけていくために動く、そういうリーダー像を強く感じた時間だった。