■ありがたいことだと、あらためて感じます
今年お世話になったお寺にご挨拶に。
実は今までお寺に「ちゃんと」お世話なったことはありませんでした。
そもそも私の父は転勤族だったし、次男でもあったから私は「お寺」とか「お墓」とかそういうこととはずっと縁が無い状態でここまで来たわけです。
せいぜい、お盆にお墓参りするくらいなもので、その他は全部父の実家のある鳥取県の親戚にお任せ、だったということになります。
今年は母が亡くなり、学区にあるお寺、住職さんにお世話になりました。
私もまた、教員としてのスタート段階から誰も親戚知人のいない宮城に移り住んだわけで、それこそそういう方面については何の知識もご縁もありません。
そんな中で、地域のお寺の力を借りることができたのは、本当に助かりました。
生まれて初めて、「お寺」とのお付き合いが始まったことになる。ここ宮城、雄勝で。
何も分かってないんですが。
ご挨拶に伺い、喜んでももらえて、またそこでお茶を飲みながら、本堂でおしゃべり。
仏教の話、お経の話、昔の浜の暮らし…などなどしばらくの間。
長居はしない予定ではあったけれど、住職さんがいろいろ教えてくださるから、面白くて
「へえ、そうなんですかあ!」
「というと、これは?」
なんて尋ねながらお聞きしていたら、いつのまにか1時間を越えるくらい話し込んでいました。
そうしていたら、奥さんがなんと、
「ご飯食べていったら~」
とアナゴ丼とどんこの煮付け、ワカメのおひたしを出してくださって。
全部雄勝の地物。
思いがけないことにびっくりしつつ、恐縮もしながら、
「ありがとうございます!」
とお礼をいい、また住職さんと一緒に食事をしながらまた話す、ということに。
ニコニコしながらどんどん話してくださるから、私も
「うんうん」
と聞いていて。
それが楽しいし、時間も忘れるくらい。
私にそうやって教えてくださる、そのことがなんか嬉しく感じられて。
思えば、ずっと前に東京から一人やってきた私にこうしてそれぞれの地域は温かく迎えてくださったんだなあ、と感じ、感謝の気持ちを新たにするのでした。
こういう環境の中で、一教員としてやれることにもまた
(ありがたいことだ…)
と思うのです。