■第三の居場所
あすみの会。
宮城県(特に石巻地区)の教職員を中心にする自主的「教育実践研究サークル」で1987年の第1回例会より、原則毎月1回の学習会を定期的に休まず開催し、例会は先日の3月例会で通算383回になりました。
「宮城県、石巻市の子どもたち、保護者、教職員が幸せになる学校、学習環境づくり」を目的に学習と活動を行っており、経験や年齢に関わらず、お互いを尊重し合いながら誰とでもフラットに対話し、学び合うことを大切にしています。最近は、教員だけでなく時々保護者や子ども支援団体、児童館職員の方も参加してくれるようになって嬉しい限りです。
この「あすみの会」に先日、この春から学校に新任教員として採用されることになっているAさんがオンライン参加してくれました。この時の報告者は、石巻唯一の児童館、「石巻市子どもセンターらいつ」の職員の方。「児童館と子どもの主体的な学び~「石巻市子どもセンターらいつ」の事例から~」というテーマで報告いただきました。Aさんは中高生の頃から、この「らいつ」に通いそこで学び運営にも関わってきたそうです。それで今回報告者としても参加してくれた、ということでした。
https://www.youtube.com/watch?v=emi5l4Nra_8
「主体性」がメインテーマになった今回でしたが、それを扱うとどうしても、主体性を阻害している要因も話題に上がります。「忙しい」「時間が無い」「話し合えない」「一方的」「聴いてもらえない」「目先の結果に目を奪われる」「責任の重さからくるプレッシャー」…などなど。
分かる分かる、です。そして、学校現場ってけっこうこれらがあったりするわけで。
こういう、阻害する要因とも向き合いながら、でも圧倒的に「主体性が発揮されている場」のほうが楽しいし、笑顔になれるから私たちはそこを目指すわけです。楽しい、笑顔、はとっても大切だから。
「こんな先生になりたい!」という願いをもって新しく学校現場に入ってくる方々をこそ、私たちは大事にしたいと思います。そして私たちもまた、一人一人皆「学校の先生になりたい」って思ってなっている身。だからこそ、それぞれがそれぞれの主体性を大切にすることで、子どもたちのモデルになっていかないとね、と感じます。
たっぷりの時間や、余裕、って大切だけどそれは「しっかり話を聴いてくれる相手」が存在している上でのこと。
子どもも大人も、主体性を発揮できる条件はけっこうシンプルなものであり、みんながその気になれば案外簡単に整うものなんじゃないかな、とも感じます。
あすみの会は、小さな地域サークルだけど、教員にとっての「らいつ」てきな存在にもなれるといいな、と思います。第三の居場所、みたいな?笑