勝ち負けを越えた楽しさだってあるよね、と思っていた。
というか、勝ち負けを競うのが「徒競走だ」っていう意識?を一旦取っ払ってみたいな。
それは、毎年運動会シーズンになると、何人かの子は
「徒競走か…やだな…」
ってつぶやく姿を目にするから。
そもそも、大勢の前でなぜ号令のもと、全員が走らなければならないのか?っていうのもあるんだけど。
全力で走ることを純粋に楽しむ、走るも止まるも自分で決める、誰と走るかとか走る距離やコースさえ自分で決める、そんなのが本当はいいな。
(鬼ごっこ、最強だな!笑)
でも、きっと多くの学校の運動会は「同じ学年」「同じ距離」「一斉スタート」で着順が付けられる、みたいになるわけで。
それがいいって言う人もいても、もちろんいいんだけど。
ただ、走るのが好き、楽しい、どうしたらみんなと楽しめるか、にやっぱりつながらないと体育や特別活動としての「運動会」になりにくいかな、と私は思っていて。
今年の運動会本番では徒競走入場後、スタート直前に子どもたちが割り箸くじを引いてくみ分けをする、そんなことができた。
あ、でも子どもたちには聞きましたよ。
「走るのが得意な人も苦手な人も、『あ、走るの、けっこう楽しいな』『みんなと走るのって楽しいじゃん』てなればいいと思わない?」
「だから、そういう徒競走とその練習にしたいんだよね…どう?」
「どうしたらいいかな?」
「組み分けはどうする?」
「どんな練習だといいかな?」
みたいに。やりながら。
彼らが最終的に決めたのは、
「組み分けはくじ引き。そして走る直前!」
見ていた保護者の方々は
「お?くじ、引いてるぞ~」
「おもしろいー」
なんて声も聞こえてきました。けっこう意外だったみたい笑。
本当は子どもたちには、
「お互いが全力を出せるように、楽しめるように、練習の時みたいにスタート位置も変えていいよー」
と伝えてはいましたが、本番では彼らは同じスタート位置を選択していました。
それもよし、自分で決めたのなら。
「え?こんな徒競走でもいいんだ…」
「走るのが楽しい、を基準にするんだ…。速い遅いじゃないんだ。」
でもあり
「自分たちのことは自分たちで決めてもいい、そういう機会があったほうがいい。」
って体験をして欲しかったってことかな。
だって体育であり特別活動だからねー。