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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■「どんな運動会にしたい?なるといい?」

■「どんな運動会にしたい?なるといい?」

 

 先日は、地元の仲間とのサークル「あすみの会」の5月例会。
 テーマは「運動会について語ろう」でした。

 「運動会には、実際問題、いろんな要素が入っているのでは?」という話には納得。
 昔からの経緯で、訓練的要素だったりお祭り的要素だったり、学習発表的要素だったり。それらの要素が依然ごちゃ混ぜのまま、整理されずに行われている側面があるかな、と私も感じます。だから、人によって「運動会に求めるものが違う、ずれが大きくなる」そんなことも起こりがち。それをそのままにしてしまうと、「運動会を行う」ことが目的になってしまいますよね。

 しかしながら、「学校行事」という特別活動のねらいで行われる行事である以上、そこに依拠する必要はありますよね。
 だから、私の学校では、先生たちも子どもたちも「どんな運動会にしたい?なるといい?」を出し合って、対話し、そのイメージをみんなでつくる、なるべく共有するところからスタートしています。行事を一緒につくるプロジェクトメンバーになるイメージ。
 あとは、取組を続けながら、思い描いたイメージと実際の取組の事実を重ね合わせながら試行錯誤をする、そんな感じ。取組を続けながら、先生たち同士や子どもたちとやりとり(対話)を重ねていくことが必須になります。

 

 「運動会の練習」と言いつつ、「開閉会式」や「競技の入退場」ばかりをする、そんなことでは残念ですよね。競技の練習が楽しい、その中で自分や自分たちの力を発揮することやそれぞれの違いを生かしながら協力・協働すること経験を積む、大人も子どももよい関係を育んでいくことにつながる…そんな練習になっていくことを、大切にしたいと思っています。


 「運動会って何?何のため?」
そこから話す、どんな運動会にしたい?なるといい?そこから始めたい。そしてその願いを確か合いながら一緒に進むチャレンジを、みんなで楽しく。


 全力を出し切ることを楽しんでもいいし、仲間と笑顔で楽しんでもいい。どっちでもいいから、
「生きてて良かった!」(大げさかもしれませんが、でもぴったりくる)
って思える、そんな時間や瞬間がある、そんな運動会になるといいな。というか、そんな時間や瞬間をつくるチャレンジをみんなでする、そこを楽しむ。そんなイメージ。

 先日の校庭で。
「走る組み分けはー、今年も当日その場でくじ引きでいい?」
「いいよー」
「走る人を見て、いい勝負ができそう、お互いがそれを楽しめそう、って思えるスタートラインを自分で決めるってことでー」
「スタートライン、どこにするかな…」
 そんな練習が始まりました。

 そうは言っても、子どもたち、昨年は結局みんな同じスタートラインに立ったんですよね笑。それもまたよし。

 今年はどうするのかな??お楽しみ。