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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■「ありがとう」

 ■「ありがとう」

 

 給食の準備の時間。

 

 極小規模校なので、準備も全校と教員で一緒に行います。

 

 1年生は、いつもは自分の給食の配膳をするくらいでいいのですが、今日は、なぜか牛乳を配る係を自分からはじめていました。

 

(あれ?今日は牛乳配るんだ…。今日の牛乳担当の子は…?)

 どうやら、A君に仕事を譲ってくれたようでした。

 

 お盆をもった上級生が、次々A君のところに来ます。A君は、牛乳をとって、ストローをとって、一つ一つお盆の上に置いていきます。

 

 上級生は、みんな一人残らず

「ありがとー(^_^)」

「ありがとうね」

と彼に声を掛けていきます。

 

 それだけのことなんだけど、なんかいいよね、と思ったのでした。

 自分に対する小さなアクションに対して、それぞれが「ありがとう」を伝え合える、そんな小さなことが、ほんとうはとっても大きな、大切にしたいことなんだと思えます。

 

 これを「ありがとう運動」なんて言ってしまうと、そうなるといきなり残念な感じになりますよね笑。

 そう、「ありがとう、と言いましょう」ではないんだな。

 

 学校にいる大人たちも、毎日毎日、子どもたちにたくさんの「ありがとう」を伝えます。子どもたちもまた同じように、みんなに「ありがとう」を伝えます。

 

 なんということもないのですが、そこが、やっぱりなんかいいなあ、と感じたその時でした。