■ジャングルジム
放課後、バス待ちの校庭。
私も暮らすのA君と一緒に校庭に出ました。S君は,私と追いかけっこをするつもりだったようですが、先に校庭に出ていた1年生のT君は私とS君に
「ねえ、ジャングルジムやらない?」
と声を掛けてきました。
(ん?ジャングルジムか…いいな)
実はS君、ちょっと慎重派というか怖そうなことは苦手で、ジャングルジムも下から1段までしかのぼれなかったのです。
(今の流れなら、もしかしたら、その次に行けるかな~)
と思いました。
というのも、S君、このところ上り調子、いい感じなんです。今までは慣れないこと、経験が少ないことには二の足を踏むことが多く、
「やらない~」
ってことが多かったのでした。しかし、最近は新しいことにも、ちょいちょい踏み出すような姿が見られるようになったり、
「○○、まえはできなかったのに、今はできるようになった!」
などと自分の変化にも気が付いてきたような、そんな流れの中にいたのです。
なので、
(この流れで、ジャングルジムもいけるか?それにT君もいるしな!)
と。
やっぱり最初は、1段目のところにしか上がろうとしないS君。
「こわいから、のぼらないよ」
と言っています。それで、T君は
「じゃあ、いい?ここにこうやってあがったら、ここをつかむの。分かる?見てて。」
などとコーチ。
S君は、やってみようとしたり、それでも怖くて、降りちゃったり。そのたびにまたT君と何度かやりとりをしたり。またS君、こわくなって逃げちゃったり。また戻ってきたり。
またまたT君とS君で、あーだこーだとやりとりしたり。
私は、近くで、ただ見ていたり、笑っていたり、ちょっと声を掛けたり、そんな感じ。
そうこうしているうちに、S君、二度三度、二段目に足を掛けようかどうしようか迷う感じでいたと思ったら、
ひょい
と2段目にまであがっていました。
「おおおお!いけたじゃーん!!」
ってT君と私で大騒ぎでした笑。
そのあとも、しばらくT君のコーチは続き、結局2段目を超え、3段目まで上がれるようになったのでした(3段目は1回だけですが、まあ十分)。
S君、
「明日も、ジャングルジム、やるよ!」
ですって笑。
私があれこれいっても、今まで、
「こわいからやらない!」
って言っていたのにね笑。
子どものコーチは子どもがいいね。
そしてタイミングがくれば、軽々次のステップにいくもんだな。