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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。社会教育士。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。https://note.com/bandai_gradation/

■ほんものに出会えるとわくわくする

■ほんものに出会えるとわくわくする

 

 小学校の教員の時なんかは、子どもたちのお父さんお母さん方の仕事場にお邪魔させていただくのが好きでした。

 

 漁村部、農村部での勤務が多かったので特にだったのかもしれませんが。

 

 ホタテやホヤ、カキ、銀鮭、ワカメの養殖、水揚げの現場。

 イカ釣り船同乗(これは一晩がかり笑)。

 米作りに、牧場。

 商店街。

 

 そこから、子どもたちと一緒に学ぶ素材や機会を探るという目的もあったことは合ったんですが、それと同じくらい、自分も興味があったからです。

 

 お父さんお母さん方の仕事現場にいって、そこで学ばせていただく、自分の知らないことを教えていただくのは、本当に面白い。

(ええ!そうなの!)

って思うことばかり。

 

 例えば、気仙沼に水揚げするカツオ船。水揚げが終わった船は次の漁の準備のためにある船は雄勝湾に南下します。餌に使うイワシ仕入れて船に積み込むためです。海中でイワシを生かしているいけすに、カツオ船が横付けし、そこから船員さん(多くはインドネシアの方々)がバケツでイワシをすくい上げ、そのまま船の上の別な船員さんに渡す、そんなバケツリレーです。

 そうやって餌のイワシを積んだ船はまた沖に出漁。

 あ、その船も、宮崎だったりそっちから来ている船だったりします。

 

 スーパーで並んでいるカツオを見る目も変わるなあ、と思うと楽しい。

 

 子どもたちのお父さんやお母さん方の仕事現場から学ぶことは本当に大きい。

 「せんせい」って別に一方的に、子どもたちに「勉強」を教えるのが役目じゃなくて、子どもたちからも保護者・地域の方々からも学ぶ、そんな役目でもある気がします。私はそんな認識でいたんだなあ…と思いました。

 教室、学校から出ると、ほんものに出会えます。

 ひと、もの、こと、どれも。

 

 

 先日、友達と一緒にビールを飲みながら話していて、

「どう?仕事が変わって。」

って聞かれて、

「んー、やること自体はあんまり変わってないかも…」

って応えつつ、思ったことでした。

 

「ただ、子どもたちと一緒に何かするのは減ってしまったなあ。それはちょっと残念。」

と言いました。

 

 これから増やしていけるかな。

 

カツオ船。小イワシを積んで再び沖へ。