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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

1年のスタートを雄勝町でしてみた

 1月1日。

 天気予報では、太平洋側は天気はまずまずらしい。
だったら、ということで雄勝町で初日の出を拝んでみようと思い立った。

 初日の出を「ちゃんと」拝むなんてことは、久しぶりである。


 勤務地、雄勝町。足下からちゃんとやろう、やりたいってことに紐付けて、自分の中にしまいたい1日。

 私は、雄勝町が好きで、そこを中心にしながら「地域と学校」を考えるようになっている。
なぜ雄勝町か、と言われると、雄勝町でなくてはならない、という絶対的な理由は本当はない。

 初任地の牡鹿でも、その後の女川でも、河北でも、どこも好きな地域。
 子どもたちとはもちろんだが、どこでもたくさんの地域の方々に親切にしていただき、かまっていただき、学ばせてもらった。
 思い出もたくさんある。
                
 漁師さんに夜中のハモ釣りにつれていってもらったこと、イカ釣り船に乗せてもらって(ひどい船酔いに苦しんだけど)甲板にじゃんじゃんあがってくるイカを必死でばんじょうかごに集めながら墨だらけになったこと、子どもたちを連れて地域を歩くとたくさんの人に声を掛けてもらったりアイスをいただりしたこと、田植えや稲刈りをさせてもらったこと、そしてお餅つきまでやったなあー。
 家庭訪問が
「しぇんしぇ、夜7時からね!」笑
だったこと。
 そのほか言えないこと笑

 まだまだあるけど。

 どこでもたくさん思い出があるし、実に楽しかった。
そこでしか見られない、できないこともたくさんあった。

雄勝はそういう地域の中でも、とりわけ長くお世話になった場所。理由があるとすればそこ。

 だから、雄勝が一番だ、とかそういうことではない。

 本当であれば、どこの場所にも恩返しがしたい、そう思っている。
でも今は、最も身近な、足下の雄勝がここにある、だから、ここで自分なりに頑張りながら、
「どの子も過ごしやすく、学びやすい教室・学校・場ってどうだといいのかな?」
を、環境調整を図ることを通して試行錯誤しているのが今。
「だれもが過ごしやすく、幸せに暮らせる地域社会」
とそれは、つながっていると思う。

 でも、「雄勝だけ」のことを考えていても、それは不十分。牡鹿は?女川は?河北は?って話。
もちろん石巻は?宮城は?・・・っってどんどん広がっていって、最後は世界とか宇宙になってしまう笑。

 全部がつながっているから。

 そうだなあ、つながっているんだなあ、と思う。

平面的にも時間的にも。

 勉強が苦手で、水泳も苦手な「あの子」はかつての「私」
ちょっと生意気を言っちゃう「あの子」もかつての「私」
思うように体が動かせない「あのお年寄り」もこの先の「私」

 そういうこと。

 「自分の中に他者を感じ、他者の中に自分を感じる」
そんな感じの記述を、読書をしながら見つけました。

 世の中、分からないことだらけ。
分からないんだから、分かろうとするしかないんだなあ。

 分かる範囲なんて、まずは自分の手の届くところからでしかない。
見てみてやってみて聴いてみて試してみて、また見て、やって…。

 その繰り返ししかないなあ、なんて。


 足下を大事にして、そこから「自分が」どう感じて、どう考えるのか。
 時にはいったん自分のそれを脇において、もう一回よく見る、やってみる、聴いてみる…も。
 居着かないで。


 そんな1年にしよう、したい。

 

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