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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

「道具」に見立てる

 「ねえねえ(^^)」
と中学校のある先生が声を掛けてくれた。
 何かな?と思って
「はーい」
と返事をして話を聞くと。

 「ホワイトボード・ミーティング®を学校でみんなでやっているでしょう?そのおかげだと思うんだけど、なんか自分のキャパが大きくなったって気がするんだよね。」
と。
「へえ、そうなんだあ。」
 もともとその先生は、子どもたちの思いを受け止めながら、実にステキに接している尊敬する方でしたから
(もともとそうだったでしょう!)
って思ったことは思ったんだけど笑。

 

 

「というと?」
って聞いてみたら…。


「あのね、子どもがどんなことを伝えてきても、例えば、マイナス的なことを言ってきたとしてもね、『ああ、そうなんだ、そう感じているんだね』って素直に思えるようになったんだよね。そして、『うんうん、それでそれで』って聞けるし、『それじゃあ、どうしていく?』って尋ねていけるようになったんだよね。いい意味で、自分があんまり抱え込まないっていうか…。笑」


「なるほど。自分が何とかしなきゃ!してあげないと!コントロールしないと!っていうのがなくなってきたってこと?」
「うんうん、そんな感じかなー。子どもたちが今、どう感じているか、考えているか、どうしたいと思っているか、から次を考えるようになったっていうか。」
「あー、わかる、わかる…」

 

 

 そんな会話をしばらく続けたのでした。

 

 

 実はこの前日、この先生と「ファシリテーション6つの技術」(「ファシリテーターになろう!」ちょんせいこ著 解放出版社)と授業づくりの観点についておしゃべりしていました。その時は、
「実は、自然にうまくいっていること、あの人だからうまくいっている、みたいなことも『技術』っていう道具として説明できたり落とし込めたりできると、意識的にそれを使うことができると思うんですよね。だから、『なんであの人は、あんなにうまく子どもたちと接しているのかな?』って思う人がいたとして、それを『技術』っていう道具を介しても見られると、自分のものにもしやすくなってくるんだと思う。」
みたいな話をしていたのです。

 

 

 その先生が、今回、その話を持ち出してくれたのは、もしかしたら前日の話を思い出して、自分のこの日のふるまいを、「ファシリテーション6つの技術」という道具を通して、見直してみたのかもしれません。

 「もともと」その先生は、天性?に子どもとの接し方がとってもフランクで柔軟な方。伴走者として立っているなあ、と感じる方。その方が、客観的に自分の姿を「技術」を通して見直してみた、そういうことなんだろうなあ、と思いました。

 

 

 そういえば、この先生は音楽の先生。もともと「伴奏者」でもあったんだなあー(^^)

 

 

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