次の場所へ行こう

本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。社会教育士。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。https://note.com/bandai_gradation/

地域をあるく、地域に出会う

 4月。

 

 学校の先生は、学校のある地域をまずは歩いてみることが必要だと思っています。

どこにどんなものがあるか、どんな人がいるか、どんな仕事をしている大人がいて、どんな環境なのか、などなどいろいろ。

 

 年度はじめ、様々な準備で忙しいのは確かなんですが、職員室にいてパソコンを使って準備すること以上に、まずはそこがどんな地域なのか、を感じることって大切にしたいな、と思っている。

 

 だから、新しく学校に赴任された先生には、「地区巡り」と称して、2年目以降の先生たちが地区を案内する、そんなことを半日掛けてしていた。地区の様子も少し感じられるし、この時期だとワカメ作業をしている保護者の方にも出会えるチャンスがあるから。運が良ければ始業式前の子どもたちにも。

 

 着任したばかりの先生には、少しでも早く新しい環境や一緒にしごとをする私たちメンバーとなじむきっかけを掴んでほしい。

 

 今日は、担任陣5人で浜の作業場に行ったり、地域の磯に行ったり、市の施設であるパークゴルフ場で楽しんだりできました。そんな中で地域の方々にご挨拶したりおしゃべりしたり。いい時間が過ごせた。

 

 昔むかし、ある生活綴り方の大先輩は、始業式で子どもに出会う前に一人で地域を歩き子どもの家を一軒一軒確かめたそうだ。その子がどんな所に住みどう通ってくるのか、そんな毎日の生活の一端をまず把握した上で、彼らと出会いたいという願いを思っていたからだそう。

 

 今はなかなかそこまでできる余裕もないのだが、それでも、子どもが住み、学校がある地域に出て行って身をもって感じる出会いを、まずは4月にもつ、そのことにはやはり私は価値を感じている。

 

 そして、今後も、学校の先生は、もっと地域に出て行って地域のひと、もの、ことから学んでいくといいよな、そこを楽しめるといいな、と思っている。