■「自由に行き来する」
「ゆっくり、いそげ」
この本、私にとっては実に学びが深い…。新年からこれに出会えるなんて、最高な気分です。ぼんやり考えていることや目の前の現実から感じるもやもやが言葉になって、確かめられる、迷った時に立ち戻れる、そんな場所を見付けた気持ちです。
後半に「他者と共に自由に生きる」というチャプター。もちろんここまでに、書かれている内容の集積、その上にこの言葉があるんだけど、まさにまさに…という思い。
これ、「不自由な孤立」「不自由な共生」「自由な孤立」「自由な共生」という4つの象限があって、その中の、「理想的ではないか」といえる状態のことを指しています。
ずっとそこにいたまま、ではなくて、この4つの象限を自由に行き来しながら、って書かれ方をしているところに、私はインスパイアをいただきました。
「この象限を目指していこう、そこがゴールだ。」
ではないのです。「理想的な」状態や場所は、ずっとそこにあるわけではないのです。そんなものはない。
「自由に行き来できるような状況が実現できたらならば、それこそが本当の自由なのかもしれない。」
自由に行き来できること。行き来しようとすること。
行き来するためには、何が必要か。
反対に言うと、行き来できないこと、が不自由を生んでいるということなんだ。
理想の世界、や場所に居続けることはできない。そもそも、ない。
行き来する、動く、移動し続ける。
そこに必要になるのが、
「話すより聞くこと」「違いを楽しむ」そんな「支援の話法」。
それが本書の提案。
なるほどだ。