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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■「居るのが楽だよ」

■やわらかくて温かい関係~大日向小学校 学校見学①~

 


 イエナプラン教育から学ばせてもらうようになり、しばらくたちます。

 その間、全国大会に参加したり、分科会をもたせていただいたり、コロナ期間中は宮城サークルが実行委員となり全国大会の運営もさせていただいたりする中で、自分なりに学びを深めてこられたのは幸せなことでした。

 


 日本で最初のイエナプランスクール、大日向小学校。開校前(だったかな…)の子どもたちがまだいない状況で訪問したことはありましたが、子どもたちが過ごしている中で伺うのは実は初めて。

 

学校法人 茂来学園 大日向小学校・大日向中学校 しなのイエナプランスクール

 

 そこに、「石巻で新しい学びの場をつくろう!」としているメンバーと一緒に、この度訪問することができた、そのこと自体が私にとって、とても嬉しいことです。

 機会を与えてくださった校長の久保さん始め、多くのスタッフの方々に感謝しかありません。ありがとうございます。

 


 校内をブラブラしながら感じることは、

「なんか、楽…」

っていう感覚。言い方は適切ではないかもしれませんが、肩がこらない、自然体でそこに居られる、そんな体感です。

 そこに居る人たちの関係が、なんか、温かい、自然体。

 そして、子どもたちはもちろんのこと、グループリーダーが「楽しそう」ってこと。

 だから、私も居るのが楽。

 

 大人が、元気で、いい顔をしているな…こわばっていない、辛そうでない、力がいい感じで抜けている…そんなイメージ。自然体、とでもいいましょうか?

 

 例えば、ですが。

 子どもとスタッフの会話も

「ねえ、○○ちゃん、ここなんだけど…」(こども)

「ん?あー、そこ?どうしたの?」

「あのね…」

みたいな感じ。

 

 コミュニケーションが自然体で堅さがないんだな…。

 

 校内をブラブラ歩いたり教室にいたりすると、近くの子が、

「ねえねえ…」

って感じで話しかけてくれるのもうれしい。そこから、あれこれ話がはずんだり。

懐にひょいって入ってくる感じの子どもたちも、本当に多い。人との距離感の詰め方がこれまた自然体というか、無防備、というか笑。

 

 コミュニケーションが自然体で堅さがない、は、そこに居る人たちの表情が豊か、気持ちと身体が発するサインがそのまま、ダイレクト?ってことかな。

 

 自然体で関わり、学び、過ごす、そんな空間でした。

 

 

 やわらかい、何かがあったとしても包み込んでなんとかするような、そんな「自然体」のあり方は、「こうすればできます」みたいな方法に代表されないからこその、それなんだな、と思いました。

 

 それこそ、そこに居る人たち全部で、よい塩梅でつくる空気、雰囲気。

 

 「先生」や「リーダー」や、誰かが、つくるものではなくて、みんなでその場をつくる、そんな暗黙の了解、とでもいえばいいのかな。

 

 イエナプランのコンセプト、20の原則。

 「対話」「しごと(学び)」「遊び」「催し」

 

 形のないものを一緒につくり、対話して、イメージを共有する、そんな繰り返しを楽しくすること、かな…。

 

 全然ことばになりませんね…。

 

居るのが楽、ってことは、それぞれが、ありのままでいられる、ってことなんだな、と思います。

 

 (つづく)