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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

「境目をなくす(曖昧にさせる)」ことと「遊ぶ」と

 

 いろいろなことを考えたり、試してみたりする中で最近自分の中で、
(これ、やっぱり自分が大事にしたいことだな~)
って思うのは、
「境目をなくす(曖昧にする)」ことと「遊ぶ」こと。

 この2つ、私の中ではかなりの部分重なり合っている、というかセットになっているというか。
 「自然」だったり「緩やかさ」だったり「解放」だったり。そんな感じ。それでいて、調和がとれている感じ。
 楽しい、とか、持続できる・続けられるとか、自在に変化できる、も。
 そうなると、「境目をなくす(曖昧にする)」ことと「遊ぶ」ってことになるなあ、という感じです。
   

 自分のお気に入りの言葉は
「あ、いいこと思いついた!」
「それ、おもしろい!」

 この言葉を使っていると、結構本当に「いいこと」になったり「おもしろく」なったりします。
今思えば、ですが。

 でも「いいこと」もそれができそう、やれそうって思わないと、そういう言葉ってなかなか使う機会が巡ってきません。「おもしろい!」だって、周囲の方々が、
「おお。それはおもしろい!」
と呼応してくれるから楽しいわけで。
「何言ってんの?」「無理無理」
とか言われちゃうと、がっかりしてしまいますから。
               

 学校の職員みんなで取り組む校内研究も、開校以来、みんなでわいわい話しながら、小中研究主任さんを中心に緩やかに遊ぶようにやってきました。
 初年度こそ「授業研究会」なるものがありましたが、それも2年目には、設定されたそれはなくなり、「国語まつり」「総合まつり」みたいな授業公開キャンペーン期間?に自然に(いつの間にか?笑)変わりました。研究主題は「学校教育目標」みたいな大きなテーマにして、特定の教科や領域に絞って取り組むこともありません。枠、なし。
 今年度は、そこにさらに、「学校作りのコンセプト」(学校は震災後、地域の方々の願いのもと再建された小中併設の、地域に唯一残された学校なんで)を学校教育目標と重ね合わせてクローズアップしています。学校教育目標や学校づくりのコンセプト、そういう大きな大きな器が旗印。
 その旗印のもと、それぞれが「自分の好きなこと、楽しいこと、良いと思うこと」を自由にやってみるプロジェクトを組む、という形に進化してきたのが今。だれもが自分のプロジェクトの主人公になれます。楽しい。もちろん学級を持っている教員だけでなく、養護の先生や用務員さん、事務の先生もプロジェクトメンバー。

 毎日の、普通の仕事が、「校内研究」。自然体を考えてやっていたら、自然とこんな感じになってきました。
 「うちらの学校ってこんな感じだよねえ~」
「こんなのがいいよねえ~」
が、(細かいところは別にして)大枠のなかで共有できている、共有を続けている、そんなイメージ。

 

 その「大事にしたいこと」が学校教育目標だったり「学校作りのコンセプト」のコンセプトであったりの「言葉」。言葉には形がないから、そのイメージを形作るのは、膨大な一人一人のエピソード(子どもも大人も)。
 
 最近、
(あー、これでいいんだー)
って思っているのは「笑顔」
「〇〇の笑顔につながる」ってこと。

 〇〇はいろんな人が入ります。もちろん「子ども(たち)の笑顔につながる」「地域の方々の笑顔につながる」が中心に位置付けたいのですが、そこに「自分(たち)の笑顔につながる」もないと、やっぱり、続かないし、つらくなるときが来そうです。自分たちも当事者であり続けるには、やっぱり「自分(たち)も楽しい」は大切。
    
 
 自分も笑顔、みんなも笑顔。

 あー、これこれ。
 
 それを、いろんな、ひとりひとりの「みんな」でつくるってことだなあ~。


だから、このコロナ禍で子どもたちが来られない状況でも、「校内研究」は始まっています。毎日。
    
  
「まず、しっかり子どもや保護者の声を聴きたいね。」
「〇〇くん、なんかお父さんと一緒に薪割りしてるんだって~」
「へえ、〇くん、いい体験してるねえ!」
「子どもたち同士でのお手紙やりとりできるといいかなあ?どうだろう?」
「〇くんのお母さん、今日来るって!」
「お!それなら…」
そんな毎日の情報交換も、「校内研究」。
     

 誰かの笑顔につながればいいですから。
    
     
 笑顔が笑顔につながることもあるし、ぶつかったことが笑顔につながることもあり。笑顔につながる道もいろいろ、たくさんあるからね、っていうのはこれまでの日常の積み重ねをしてきたからわかること。うまくいかなければうまくいくまでチャレンジすればいいだけ。それをお互いにサポートする。
 バランスはみんなでとればよいってことだなあ。


 うまくいくこともあるし、いかないこともある。うまくいったように見えてうまくいかないところもある。
完璧はないからいつも途上。
 途上でいいんだよ、とちゃんと認めるところからだな、と思っています。

 それでいて、
「じゃあ、今度、どうする?」
「あ、いいこと思いついた!」
って感じで回っていけばいいだけ。

 ほら、小さい子が集まって自由に遊んでいる、あの姿なんだな。
喧嘩をしても、遊びたいから、遊びたければ、いつの間にか仲直りだってする。

 

 そういうのを、全部ひっくるめて、「境目をなくす(曖昧にさせる)」ことと「遊ぶ」ってことになっているんだなー、私の脳内イメージは笑。


 「イメージできることはいつか、かたちになる」
との言葉が、後押ししてくれます。


 あ!それから、
「人間はさ、『快』の方向にしか行かないから。生き物だからなー笑」
と言っていた、ダンプえんちょうの言葉は、まさにまさにで、いつも自分を支えてくれます。

 

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