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本川良です。生活綴方教育に刺激を受け、その後『学び合い』の考え方に出会いました。 「「教室・学校と地域コミュニティ」について考える日々です。「お互いが尊重し合う関係の中でこそ,人はそれぞれの強みを発揮できる。」と考え、まずは足下から緩やかにチャレンジします。ホワイトボード・ミーティング®認定講師、日本イエナプラン教育専門教員資格認定。現在は福島県磐梯町教育委員会教育再デザインセンターに所属しています。

■待ってみる。プランB。

■待ってみる。プランB。


 ああ、余計なことを言わないで良かった…と思ったこと。

 子どもたちと学習するということは、教師側の「ねらい」があって。
 
 (この時間には、こんな学習内容を…)
 (それで、こんな学習活動を…)
というふうに、プランをもって臨みます。

 しかし、そんなに思い通りにはいきません。子どもたちの様子を見ながら、つまりアセスメントしながら、プランとの折り合いを付けていくという感じでしょうか。

 とはいえ、大きくプランとのズレが生じてくると、こちらにも不安が高まります。軌道修正をしたくなるし、いつそれをしたらいいか…と子どもたちの様子を見ながら考える訳です。


 先日、その「大きなズレ」が正に目の前にあって…。
(んん…、どうしようか、止めて一言伝えるかな)
(でも、なんか、夢中でやっているしな…)
(まったくズレているわけでもないといえばないんだけど…、でも脱線してるんじゃないかな…、どうなんだ…)
  
 一言、声を掛けてその意図を尋ねればいいだけなのですが、あまりにも集中しているので、
そこに水を差すのも憚れる気もして。

(ま、いっか。ちょっとそのまま見ていようか。プランBだな。)
(夢中でやっているからな…)

 私のプランや思いが自分の脳内を占拠してしまっていることに、なんとなく気が付いた ので、そういう判断をしたわけです。

 結果的には、ズレている、と思っていたのは私の思い違いでした。その子が考えて仕上げたのは私の安直な予想(思い込み?)を超えていました。

 

 ああ、途中で水を差さないでよかったなあ、あぶない、あぶない。


 「その時間」という短期の私のプランとは確かにズレはあったのですが、大きな学習の流れで考えると、その時間にその子が考え仕上げてきたものは、のちのちの学習を展開したり深めたりできるきっかけになるものでした。というか、きっかけにしたい、と思うようなもの。
 「ひょうたんからコマ」です。


 自分のプランを一旦脇においてみたことで、その子の思考を止めることを防げたし、新しい展開を思い付くきっかけにもなりました。


 自分が計画したように事が進んで行かないと、自分が不安になり、時として「私ペース」で矯正したくなります。しかし、子どもはその場その場で、やっぱりちゃんと考えているんだな…ということにあらためて気が付かされました。

 それにしても、余計なこと(例えば注意とか…)を言わないでよかったなー。


 その後談。
 その子に、
「あの時サー、〇〇〇って言おうかなーって迷ったんだよね~」
と話したら、
「え?それ言っていたら、ちょっと…笑」
とのことでした。笑。

 

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